
◆ 第一話 ◆
潮騒と磯の香りに包まれた港街、アルガナ。
秀でて賑やかなわけでもなく。
かと言って寂れているわけでもなく。
際立った発展は見られぬものの、のどかな時が流れていた。
騒動とは無縁と思われる土地で、突然起こった失踪事件。
獰猛な獣もおらず、土地勘のある者なら
迷うことのないはずの森から帰らぬ人々。
捜索は難航し、依頼を請けて森へと赴いた者たちまでもが消えていく。
解決に乗り出したのは、年若いが優秀なひとりの魔導師であった。
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昔、大地は砂と岩がひたすら広がり、
乾いた生命を潤すのはわずかに湧き出る泉だけであった。
人はつらく苦しい日々の中で、天空から一条の光が差す日を待ち続けていた。
光は幸福の予兆であり、そして彼らは救済を望んでいたからである。
<中略>
見上げた空に一筋の光明があった。
舞い降りてきたそれは美しい女の姿をしていたが、光に相違なかった。
人はこれを神とし、エレノアと呼んで敬った。
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エオルド=リンク
「幼子の世話から要人の警護まで」
報酬さえ支払えば何でも請け負う民間組織。
多くの人々に評価され、現在ではほぼ世界中にその支部が点在している。 |
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